ドローンDIPS2.0のアカウント登録方法を徹底解説

ドローンを業務や趣味で安全に活用するためには、法律に基づいた手続きが不可欠です。その入り口となるのが、国土交通省が提供するオンラインシステム「DIPS2.0」です。

本記事では、ドローン法務専門の行政書士として、DIPS2.0のアカウント開設手順を初心者の方にも分かりやすく、かつ実務上の躓きポイントを網羅して解説します。


1. はじめに:ドローン飛行に必須の「DIPS2.0」とは?

DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)**は、無人航空機の「機体登録」「飛行許可申請」「飛行計画の通報」を一括して行うための基盤システムです。

現在の法律では、100g以上の機体を屋外で飛行させる場合、事前に機体登録を行い、登録記号を表示することが義務付けられています。この法的義務を果たすための第一歩が、DIPS2.0のアカウント作成です。


2. 事前準備:登録前に用意すべきものリスト

手続きを一度で終わらせるため、以下の準備物を揃えましょう。

共通の準備

  • PCまたはスマートフォン(安定したWi-Fi環境を推奨)
  •  連絡の取れるメールアドレス

個人の場合

  •  本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートのいずれか)
  •  基本情報(氏名・住所・生年月日・電話番号)

法人・団体の場合

  •  法人番号(13桁)
  •  登記されている企業名・本店所在地・代表者名
  •  担当者情報(氏名、住所、部署名、電話番号、メールアドレス)
  •  gBizIDプライム/メンバー(法人として機体登録を行う場合に必須)

💡 プロのアドバイス:本人確認は「デジタル」一択 住民票などの書類を郵送して本人確認を行うことも可能ですが、郵送の手間と審査待ちで大幅なタイムロス(数日〜1週間以上)が発生します。マイナンバーカードやgBizIDを活用したオンライン確認が、最も早く手続きを完了させるコツです。


3. 【個人向け】DIPS2.0アカウント開設のステップバイステップ

ステップ1:公式サイトへのアクセスと規約同意

DIPS2.0トップページの「ログイン・アカウント作成」から「個人」を選択します。

✅ チェックポイント:UIの操作ルール 利用規約の同意チェックボックスは、以下の操作を行わないと活性化(クリック可能に)されません。

  1. 利用規約を一番下までスクロールする。
  2. 「飛行ルール」のリンクをクリックして別タブで開き、内容を確認する。 この2点を行わないと先に進めない仕様ですので注意してください。

ステップ2:利用者情報の入力

氏名や住所を入力します。ここでの入力ミスは後の本人確認エラーに直結します。

  • 氏名の入力: 「姓」と「名」の間にスペースを入れます。
  • フリガナの入力: 漢字氏名で入れたスペース(全角・半角)と全く同じ形式でスペースを空けてください。 システムが厳密に判定するため、ここがズレるとエラーになります。
  • 住所: 住民票に記載されている通り、マンション名まで正確に入力してください。

ステップ3:本人確認方法の選択

アカウント作成自体はマイナンバーカードなしでも可能ですが、その後の「機体登録」を見据えると、マイナンバーカード連携を強く推奨します。連携済みであれば、機体登録時の本人確認がスマートフォン一つで即時完了します。


4. 【法人・団体向け】DIPS2.0アカウント開設の手順と注意点

法人登録は、登記情報との整合性が厳格に求められます。

入力項目の整理(9つの必須情報)

  1. 法人番号(13桁)
  2. 企業・団体名(登記されている正式名称
  3. 代表者氏名
  4. 本店又は主たる事務所の所在地(登記通りの住所
  5. 担当者氏名
  6. 担当者フリガナ
  7. 担当者住所(事務所等の所在地)
  8. 担当者部署名(ない場合は「無人機担当」等)
  9. 担当者電話番号・メールアドレス

⚠️gBizID取得時の注意点

法人として機体登録を行うには「gBizIDプライム」が必須です。

  • 印鑑証明書が必要: gBizIDプライムの発行には、申請書とあわせて「印鑑証明書」の郵送が必要です。
  • リードタイム: 発行までに12週間かかるため、機体購入前に前もって取得しておきましょう。

💡個人事業主の方へのプロの助言

個人事業主の場合、「個人」か「法人・団体」どちらのアカウントも作成可能です。

  • 行政書士の推奨: 屋号(店名など)で機体を管理したい場合は「法人・団体」を選びましょう。個人アカウントだと個人名での管理しかできません。
  • 登録ルール: 法人・団体として登録する場合、法人番号欄には「00000000(ゼロ8桁)」を入力してください。

5. 登録完了後のログインとID管理

入力完了後、登録したメールアドレスに「ログインID」が記載された通知が届きます。

  • ログインIDの取得: メールに記載された英数字のIDをコピーします。
  • 管理の徹底: DIPS2.0には自動ログイン機能がありません。IDとパスワードはセットで厳重に保管してください。

⚠️ 重要:IDの混同に注意 「gBizID」のID/パスワードは、あくまで本人確認の認証時に使うものです。DIPS2.0のログイン画面にgBizIDの情報を入力してもログインはできません。 DIPS専用のログインIDを使用してください。


6. よくある質問(FAQ)とトラブル対策

Q1:アカウントは削除できますか? A DIPS2.0のアカウント自体を削除(退会)する機能はありません。ただし、登録した機体情報の削除や、情報の更新は可能です。

Q2:マイナンバーカードは必須ですか? A 開設には不要ですが、オンライン本人確認(即時完了)には必要です。持っていない場合は、書類を郵送して承認を待つことになり、登録完了までかなりの日数を要します。

Q3:法人情報を入力する際、住所を簡略化してもいいですか? A 厳禁です。「1-2-3」のように略さず、登記簿謄本に記載されている通り(例:一丁目2番3号)に正しく入力してください。不一致があると審査で差し戻されます。

Q4:ログインできない場合は? A ログインIDの忘れは通知メールの再確認、パスワードの忘れはログイン画面の「再設定」から対応可能です。


7. まとめ:安全なドローン飛行の第一歩を踏み出そう

DIPS2.0のアカウント作成は、ドローン活用のための「デジタル免許証」を手に入れるようなものです。ここが完了して初めて、機体登録や飛行許可といった次のステップへ進むことができます。

  1. デジタルID(マイナンバー/gBizID)を優先して使う
  2. 登記や住民票通りの正確な情報を入力する

この2点を守れば、スムーズに登録は完了します。法令を遵守し、ルールを守ることで、ドローンの可能性は無限に広がります。安全第一で、素晴らしいフライトを楽しんでください!