ドローンを購入し、いよいよ空へ飛ばそうと考えている皆さん、その前に必ず行わなければならない「最優先の義務」があります。それが「機体登録」です。
2022年6月から、航空法に基づき100g以上の無人航空機の登録が完全に義務化されました。もし未登録の状態で飛行させた場合、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という非常に重い罰則が科せられます。ここでは皆さんが安全かつ適法にドローンライフをスタートできるよう、最短ルートで登録を完了させる手順を徹底解説します。
あなたの機体は登録が必要?
登録が必要かどうかの判断基準は、機体の「重さ」です。
- 判定基準:機体の総重量(機体本体+バッテリー)が100g以上であること
ここで初心者が陥りやすいのが、本体重量だけで判断してしまうミスです。判定は「バッテリーを装着した状態」で行います。例えば、人気の高い「DJI Mini 4 Pro(249g)」などは、手のひらサイズであっても当然に登録対象となります。100g未満のトイ機を除き、屋内外問わずほとんどの空撮機は登録が必須と考えて間違いありません。
事前準備チェックリスト
申請をスムーズに進め、エラーや差し戻しを防ぐために以下のアイテムを手元に用意してください。
- DIPS2.0アカウント(未作成の場合は公式サイトで開設)
- 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートのいずれか)
- 機体情報(メーカー名、型式、製造番号/シリアルナンバー)
- 支払い手段(クレジットカード、Pay-easyなど)
- (法人の場合)gBizIDプライムアカウント
製造番号(S/N)の調べ方
機体の製造番号(シリアルナンバー)は、以下の場所で確認できます。
| 確認方法 | 具体的な手順 | 備考 |
|---|---|---|
| 機体本体を確認 | 機体底面や、バッテリーを外した内部に貼られたシールを確認 | 「S/N:」または「SN:」に続く英数字です |
| DJI Flyアプリ | [設定(…)] > [詳細] > [機体情報] > [S/N] を確認 | コピー&ペーストができるため入力ミスを防げます |
| 外箱 | パッケージのバーコード付近を確認 | 箱を保管している場合に有効です |
本人確認方法の比較:どれが最適?
申請時に行う本人確認の方法によって、手数料や審査期間が異なります。
| 項目 | マイナンバーカード | 運転免許証(eKYC) | 書類郵送 |
|---|---|---|---|
| 手数料(1台目) | 900円 | 1,450円 | 1,450円 |
| 手数料(2台目以降) | 890円 | 1,050円 | 1,050円 |
| 審査期間 | 最短即日〜数日 | 3〜7日程度 | 2〜3週間 |
| 必要機材 | NFC対応スマホ等 | スマホ(カメラ) | 住民票等の現物 |
最も安く、かつスピーディーに完了するのはマイナンバーカードを利用する方法です。2台目以降の同時申請でも割引が適用されるため、複数機お持ちの方もマイナンバーカードが最適です。
DIPS2.0機体登録の8ステップ(完全手順)
- STEP 1:DIPS2.0へのログイン DIPS2.0公式サイトへアクセスし、ログインします。
- STEP 2:「新規申請」を選択 メニューの「無人航空機の登録申請」から「新規申請」を選択します。
- STEP 3:所有者種別(個人/法人)の選択 該当する方を選択します。法人の場合は、gBizIDを利用するとアカウント管理が非常にスムーズになるため、エキスパートとして推奨します。
- STEP 4:所有者情報の入力 【重要・差し戻し注意】 氏名や住所は本人確認書類と一言一句違わないよう入力してください。「1-2-3」と「1丁目2番3号」の違いだけで審査が通らないことがあります。
- STEP 5:本人確認書類のアップロード・認証 選択した方法で認証を行います。スマホで撮影する場合は、四隅が切れたり光が反射したりしないよう鮮明に撮影するのがコツです。
- STEP 6:機体情報の入力 DJI機などの場合は「型式認証機」から検索して選択してください。重量や寸法が自動入力され、ミスを大幅に減らせます。また、この段階で損害保険の情報も入力できるため、加入済みの方は手元に証券番号を用意しておくと二度手間になりません。
- STEP 7:申請内容の最終確認と送信 特に入力ミスの多い製造番号を再確認し、申請を送信します。
- STEP 8:手数料の納付(ダブルメールの確認) ここが間違いやすいポイントです。まず「支払い案内メール」が届くのを待って納付を行います(1〜5開庁日)。支払完了後、さらに数日待つと「登録記号発行メール」が届きます。2通目のメールを受領して初めて登録完了となります。
登録完了後に必ずやるべき2つのこと
審査完了後に発行される「JUから始まる10桁の登録記号」を扱います。
- 機体への表示: 登録記号(JU〜)を機体の見えやすい場所に貼り付けます。25kg未満の機体は文字高3mm以上のサイズで、ラベルライター等を使って剥がれにくい方法で表示してください。
- リモートIDの設定: 2022年6月20日以降に新規登録した機体は、リモートIDの搭載が義務付けられています。DJI機など内蔵型の場合は、DJI Flyアプリの設定メニュー(安全 > リモートID)から、発行された登録記号を機体に書き込み、発信設定をONにしてください。
有効期限と更新・変更の手続き
- 有効期間は3年間: 有効期限が切れる1ヶ月前から更新申請が可能です。
- 変更・抹消申請: 住所変更や機体の譲渡時には「変更申請(有料)」が必要です。機体を廃棄したり紛失したりした場合は、速やかに「抹消申請」を行ってください。なお、抹消申請の手数料は無料です。
よくある質問 (FAQ)
Q. 審査には何日くらいかかりますか? A. 書類に不備がなければ、通常は納付通知までに1〜5開庁日、納付後に登録記号が発行されるまでさらに1〜5開庁日かかります。余裕を持って10開庁日(約2週間)程度を見ておくのがプロの助言です。
Q. 2台目を登録する場合の手数料はどうなりますか? A. 同時に申請すれば、マイナンバーカード利用なら1台あたり890円、eKYCや郵送なら1,050円に減額されます。
Q. 屋内での飛行しかしない場合でも登録は必要ですか? A. はい、航空法上100g以上の機体であれば、場所を問わず登録が義務付けられています。
まとめ:購入したら即登録を
- 100g以上の機体は登録が必須(未登録は50万円以下の罰金対象)。
- マイナンバーカードでの申請が、費用(900円)と時間の両面で最も効率的。
- 住所入力は本人確認書類と全く同じ表記を徹底し、差し戻しを防ぐ。
- 登録完了後は、登録記号の表示(3mm以上)リモートIDの発信設定を忘れずに行う。
機体登録はドローン飛行の入り口です。ここを確実にクリアすることで、その先の国家資格取得や特定の飛行許可申請へとスムーズにステップアップできます。適法な飛行で、ドローンの可能性を最大限に引き出しましょう!